電気・電子システム工学科 杉浦藤虎 (E-17)
令和5年のロボカップ世界大会は7/4~7/10までボルドー国際展示場(フランス)で開催されました。出場したサッカー小型リーグDivision-A(上位クラス)の成績は4位でした。以下,大会の様子をご報告します。
5(水)までが準備日で,朝9:00に会場入り。ホテルと会場との距離は20kmで,トラムを利用して約1時間。大会期間中はいつも朝早くから夜遅くまで作業するという日々の連続です。例年,会場の閉場時間は23時です。学生はなるべく時間をかけることを主張するので教員も付き添いますが,さすがに還暦を迎える自身の体力では毎日は無理です。学生の体調管理もあるので21時を目安に会場を出ることを心掛けました。
6(木)から予選リーグ開始です。Division-Aには7チームが参加(ビザ発給が間に合わず,中国の一チームがwithdraw)し,A組3チームとB組4チームに分かれ,各組で予選が行われました。B組の豊田高専チームKIKSは,6日の第一試合ER-Force(ドイツ・エルランゲン大学:2017準優勝)には0-0で引き分け,7日に行われた第二試合Immortals(イラン・テヘラン大学:2011準優勝)に0-2,第三試合ZJUNlict(中国・浙江大学:2013,14,18優勝)には0-5で敗れ,B組では最下位でした。8日からダブルエリミネーション方式での決勝トーナメントが始まり,A組3位のRoboTeamTwente(オランダ・トゥエンテ大学)との試合に4-0で勝利し,その後5位以上と6位の順位決定戦をA組2位で宿敵のRoboDragons(愛知県立大学:2009準優勝)と行い,1-0で勝利しました。さらに3位以上を確定する試合をB組2位Immortalsと行い,残念ながら0-7で敗れ4位という成績でした。
今年はOBによるサポートやメンバーの積極的な性能改善の他,無線環境も改善されたことで,押し気味に試合を進める場面が多く,久しぶりに手に汗握りました。日頃の成果を出せた,充実感のある大会でした。優勝はZJUNlictとの決勝戦(延長戦含め)を0-0の後,PK戦を3-0で制したTigersMannheim(ドイツ・マンハイム工科大学:2021,22優勝)で,3連覇を果たしました。
本年世界大会に出場した学生は,専攻科生・本科生の計7名で,そのうち4名は昨年の出場経験者です。初出場の学生は世界上位チームとの性能差や英語の必要性を痛感したようですが,学生は本当によくやってくれました。労をねぎらうとともに彼らの努力に敬意を表します。
世界大会の参加に際し,同窓会をはじめ,多くの皆様からご激励,ご支援を賜りました。参加者一同厚く御礼申し上げます。特に同窓会からは多大なご寄付・ご厚情を賜りまして,ここに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。惜しくも表彰台は逃しましたが,学生たちは世界レベルのロボットサッカーを間近に見られ,自分たちの課題を再認識できました。よりよい成果が残せるよう,来年度もチーム一同努力を継続します。引き続きご支援賜れば幸甚に存じます。結果の詳細は下記URLをご覧下さい。
https://ssl.robocup.org/robocup-2023-results/
付記:後年への記録と敬意を込めて出場学生の氏名を記します。
2D宮島大知,1D原田和明,5E野々山瑞樹,4E田中隆登・道理洋太・新見羽琉・宮内隆弘